2018年5月
会計大学院協会理事長
小西 範幸
(青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科長・教授)

会計キャリア形成プログラムを提供する会計専門職大学院

-会計プロフェッションの育成とリカレント教育-

 アカウンティングスクールや会計大学院などの呼称で親しまれている会計専門職大学院は,発足されて14年が経過します。会計専門職大学院は,ロースクールやMBAなどと並び,2003年(平成15年)に制度が設けられた専門職大学院(Professional Graduate School)の1つであり,現在では,全国で12校の会計専門職大学院が設置されています。

 会計専門職大学院では,会計プロフェッションの育成とリカレント教育を目的として,会計キャリア形成プログラムの提供を行っています。それは,サステナビリティある経済社会を支える専門職が会計プロフェッションだからです。

 「会計プロフェッションの育成」では,特定の会計実務に従事するため,あるいは公認会計士や税理士などの資格を取得するための初期専門能力開発を行います。一方,「会計プロフェッションのリカレント教育」では,すでに会計実務に従事している者,あるいは公認会計士や税理士などの資格を取得している者が,更に高度の専門的知識や実務能力を取得するための継続的専門能力開発を行います。

 会計大学院では,近年に国際教育基準(IES)の改正が図られたことを契機に,21世紀のAI時代に求められる会計教育の要件を満たすべくカリキュラム改訂に取り組んでいます。加えて,高い職業倫理感と幅広い教養と見識を有するべく多様性あるカリキュラムの提供に努めて,会計プロフェッションの未来を切り開くことを目指しています。

 現代社会では,すべての人々が,豊かな経済社会を営み,すぐれた文化を展開し,人間的に魅力ある社会を持続的・安定的に維持することを可能にする社会的装置の1つとして会計が位置づけられています。したがって,会計情報の開示は,近年,財務諸表の範囲を超えてサステナビリティ情報までも網羅するようになってきており,そのため,会計プロフェッションが扱う情報が拡張し,担う役割と社会的責任は拡大の一途を辿るばかりです。

 各種業界,職能団体,公的機関体などが求める国際的なレベルの会計プロフェッションの持続的な輩出のために,会計専門職大学院は,「時代が求める新しいタイプの大学院」として,持続的な成長を遂げて参ります。関係諸機関の皆さまからのご協力とご支援を頂戴致したく,お願い申し上げます。